Monday, October 02, 2023 6:56 AM
ワービとウーバーフレイト、自動運転トラック運送で提携
カナダの新興自動運転技術企業ワービ(Waabi)は、貨物トラックの配車サービス会社ウーバー・フレイト(Uber Freight、イリノイ州)と10年間の戦略提携契約を結んだ。これによって、ウーバー・フレイトのネットワークに数十億マイルの自動運転輸送能力がもたらされることになる。
ウーバー・フレイトのプレスリリースによると、両社はウーバー・フレイトのテキサス州ダラス〜ヒューストン間の輸送ネットワークで、ワービの試験用フリート(車両群)を使い、荷主の商品を輸送する商業パイロット事業を開始する。急速な市場導入はワービの技術の有効性を裏付けており、特に高度なシミュレーター「ワービ・ワールド(Waabi World)」は、企業が自動運転ソフトウェアを仮想環境でテストし、同時進行で改良しながら人工知能(AI)ドライバーを訓練できるため、競合他社より迅速な導入と拡張が可能になる。
運送会社はワービのドライバー技術を組み込んだトラックを購入して、ウーバー・フレイトのマーケットプレイス(運送会社と運送貨物のマッチング)に参加できる。ワービが設計した包括的サービスには、積荷のマッチングや輸送拠点からメンテナンスやロードサイドアシスタンスに至るまで、円滑な導入を促進する機能が含まれている。
自動運転車(AV)が将来の事業運営とサプライチェーン(供給網)に与える影響を総合的に理解するため、両社は5〜10年にわたる試験的な取り組みに意欲的な荷主を参加させる。ウーバー・フレイトはAV技術の導入に意欲的な荷主を豊富に抱えており、両社の提携は当初のヒューストン〜ダラス間以外にも急速に拡大すると見られている。
当初は全てのトラックに安全のための補助ドライバーが同乗するが、目標は完全自動運転への移行だ。ウーバー・フレイトは2023年4〜6月期に前年同期比30%の減収を経験したが、ワービとともに飛躍的な成長を遂げる未来を思い描いており、自動運転技術が本格導入されれば、需要が急増し収益も好転すると予想している。
ウーバー・フレイトは22年6月、AV開発ウェイモのトラック部門ウェイモ・ビアとの提携を発表したが、ウェイモがロボタクシー開発に軸足を移したため、提携は23年7月に解消された。
https://www.uberfreight.com/blog/uber-freight-and-waabi-introduce-industry-first-autonomous-truck-deployment-solution/