Thursday, November 09, 2023 7:15 AM

GM、クルーズの自動運転車両「オリジン」の生産を一時停止

 カリフォルニア州の陸運局(DMV)が、1カ月前に自動運転で走行するクルーズのロボタクシーの認可を取り消したのを受け、GMは増産を計画していた完全自動運転のバン(Origin オリジン)の生産を一時停止することになった。フォーブスが伝えた。

 オリジンの生産停止は、クルーズにとって大きな後退だ。同社は、10月初旬に別の車両にひき逃げされた女性をひいて下敷きにする事故を起こし、規制当局から非難を浴びていた。ニュースサイトThe Interceptによれば、クルーズのソフトウェアには「子どもの認識」に問題があり、子どもを危険にさらしていた。

 オリジンは完全に自動運転で走行する車両で、ステアリングやペダルが装備されていない。クルーズのヴォクトCEOは、同社のロボタクシーサービスにオリジンを追加し、ラッシュアワー時には自動運転タクシーとして用い、需要の低下時には食品のデリバリーを行うなど「1日を通して活用することで収益を最大化すると述べていた。ヴォクトは、9月の投資家会議で、間もなくオリジンの量産を開始すると述べ、GMのメアリー・バーラCEOはオリジンが27年に東京を走ることになると語っていた。

 クルーズの取締役でもあるバーラCEOは投資家に、クルーズは2030年までに500億ドルの収入を生む可能性があると説明しているが、23年7-9月期は国内15都市への事業拡大に伴い支出を増やしたため、クルーズ部門は7億ドル以上の赤字となっている。