Thursday, December 14, 2023 5:40 AM
コディアック、軍用にフォードF150の自動運転版製作
自動運転トラック開発のコディアック・ロボティクス(Kodiak Robotics、カリフォルニア州)は、国防総省との契約の一部として、フォードのピックアップ・トラック「F150」に自社の自動運転システム「コディアック・ドライバー」を搭載した試験車両の製作を進めている。
オートモーティブ・ニュースによると、この車両は衛星利用測位システム(GPS)の電波が弱い地域や、岩、ほこり、泥、水などのオフロード要素にも対応でき、遠隔操作も可能。試験車両の製作は、国防総省が最近進めている自動運転車(AV)開発プログラムの一つで、AV開発には民間企業の協力が必要だと米軍が認めたことを意味する。
コディアックは、国防総省が自動運転技術の底上げを目指して取り組むGround Vehicle Autonomous Pathwaysプロジェクトで選んだ5社のうちの1社で、国防総省は2022年にコディアックと最大5000万ドル相当の契約を結んだ。
コディアックは、「F150」をベースにしたオフロードAVを2台納入する予定。24年末までには5社(Kodiak/Intuition Inc./Neya Systems/Robotic Research Autonomous Industries/Scale AI)のうち1社が自動車メーカーとともに選ばれ、それらのソフトウェアおよびハードウェア企業は協力して米軍向けにAVを製造することになる。
コディアックは、新しい車両にシステムを統合するのに6カ月をかけた。統合には同社のAV用センサーのうち防衛専用バージョンを使っている。
同社のトラックは南部と南西部の高速道路で貨物配送に使われている。自動運転システムを使っているが現在は安全のためのドライバーが同乗し、月に7万マイル以上走行している。今では工事現場など、非構造的な環境にも対応できるようになっており、高速道路から外れて一般道を走ることもできるほか、オフロード走行も可能。従来のAVでは走れなかったような場所でも走れるという。