Wednesday, February 07, 2024 6:11 AM

ステランティス、大型EV用車台「STLAラージ」の詳細発表

 ステランティスは、複数のブランドに対応できる大型EV用の新しいプラットフォーム(車台)「STLAラージ」を発表した。これを使って26年までに最大8つのEVモデルを投入する予定だ。

 オートモーティブ・ニュースによると、「STLAラージ」は、傘下のアルファロメオ、クライスラー、マセラティを支える。各ブランドは独自の性格を持ち、品ぞろえも大きく異なるが、各ブランドのニーズを満たし、個性を反映させるための微調整が可能だ。

 ステランティスのカルロス・タバレスCEOによると、STLAラージはオフロードと高速道路で使われる際の大きな車高の違いに対応でき、異なる方法で車両を調整できる。また、後輪駆動、前輪駆動、四輪駆動のいずれにも対応でき、セダン、SUV、クロスオーバーに使え、最長500マイルの航続距離が実現可能だ。

 「STLAラージ」は欧州と北米の複数の工場で使われ、400ボルト(V)と800Vの電圧システムを利用でき、HVと内燃エンジン車にも対応できる。

 ステランティスは、長期事業計画に基づいて四つのEV向けプラットフォームを展開する意向で、23年に「STLAミディアム」を発表しており、今回の「STLAラージ」に続いて「STLAスモール」とピックアップトラック系「STLAフレーム」が発表されることになる。

 同社は今後10年間に電動化分野で540億ドル以上を投資し、30年までに欧州では全ての乗用車販売をEVに、米国では乗用車と小型トラックの半分をEVにする目標を掲げており、欧米に6カ所ある電池製造工場を合わせて、約400ギガワット時(GWh)の電池容量を確保する計画だ。

 また、タバレス氏は「収益性を損なうような値下げ競争に巻き込まれることは避けなければならない」と述べ、「紅海での船舶攻撃によって供給が大きく途絶えることはない」とも付け加えた。