Thursday, February 29, 2024 6:10 AM

アーム、AV開発ヌーロと提携〜AI重視自動運転技術の商業化で

 英半導体設計大手アーム(Arm)と自動運転車(AV)開発のヌーロ(Nuro、カリフォルニア州)は、人工知能(AI)を組み込んだAVの商業化に向け、複数年の提携を発表した。

 アームのプレスリリースによると、提携の一つとして、ヌーロは次世代自動運転システム「ヌーロ・ドライバー」の開発に最先端のアーム・オートモーティブ・エンハンスト (AE)技術を活用する。

 「ヌーロ・ドライバー」はヌーロの中核技術で、最先端のAI重視ソフトウェアとカスタムビルトの知覚および電算ハードウェアで構成された統合自動運転システムとなる。AIを最重要視すること(AI-first)は、「ヌーロ・ドライバー」が現実世界の微妙な違いを捉えて自然な運転体験を提供するために知覚と行動能力をデータから学習することを意味する。

 「ヌーロ・ドライバー」は現在、二つの州で地域に商品配達を提供しているヌーロの最初の商用AVで使われている。同システムは多くの用途に応用可能で、すでに七つの商用車および消費者向け車両プラットフォームに組み込まれている。

 ヌーロは現在、自動運転ソフトウェアスタック全体でアームのIP(半導体の設計情報)を活用しており、次世代「ヌーロ・ドライバー」もアームの技術を使って構築する計画。同社が基盤プラットフォームにアームを選択した理由は、最新システムのスペース、電力、熱管理上の制約の中で、自動運転システムが必要とする安全で特殊な電算機能を提供できるためだ。両社は、アームのAE技術のようなプラットフォームを使って次世代のAVを大規模に構築する計画で、このプラットフォームは、大規模なサーバーを基盤とするプロトタイプの自動運転システムから、効率的な自動車グレードの安全認証済みソリューションへの移行を可能にする。