Tuesday, March 12, 2024 7:16 AM
NIO、2023年は赤字拡大〜国内市場の競争熾烈
中国EVメーカー、蔚来汽車(NIO)の昨年の業績は赤字が拡大した。世界最大のEV市場である国内市場で熾烈(しれつ)な競争に直面した。ブルームバーグが報じた。
同社の10-12月(第4四半期)の純損益は54億元(約1130億円)の赤字となり、年間赤字額は207億元に達した。ただ売上高は市場予想を上回った。
奉瑋最高財務責任者(CFO)は「2024年に向けわれわれは事業目標に優先順位を付け、システム能力を向上させ、コスト管理を最適化する」と述べた。
ライバルの小鵬汽車や理想汽車とは異なり、NIOは今年の主力商品投入計画を公表していない。ただ、現在は高級SUV・セダンに特化しているNIOはテスラの現地生産モデルと競合することになる大衆車モデルを投入する見込みだ。アナリストはこれが黒字化に寄与する可能性があると指摘する。
NIOは今年1-3月(第1四半期)の出荷台数が最大3万3000台と、昨年10-12月期の5万45台を大きく下回ると予想している。昨年通年の納車台数は当初目標の3分の2にも届かなかった。
10-12月期の粗利益率は市場予想の10.2%を下回る7.5%にとどまった。1-3月期の売上高見通しは最大111億元と、アナリスト予想を大きく下回っている。
NIOはかつては中国EV市場で最も有望な1社とみられていたが、このところ苦戦を強いられており、昨年にはアブダビのCYVNホールディングスから追加出資を受けた。