Wednesday, October 30, 2024 6:55 AM

米、EV電池部品工場建設に6億ドル超を融資

 バイデン政権は、電気自動車(EV)と先進的なEV用電池の国内サプライチェーン(供給網)を構築する政策の一環として、ジョージア州でEV用電池の主要部品を製造しているアスペン・エアロジェルズ(Aspen Aerogels、マサチューセッツ州)に約6億7100万ドルを融資する。ジョージアは、11月5日に投開票を控えた大統領選の激戦州となっている。

 オートモーティブ・ニュースによると、エネルギー省が発表したこの条件付き融資は、電池からの出火を防ぐためのサーマルバリア(熱障壁)を製造するアスペンの新工場の建設資金に充てられる。リチウムイオン電池は、まれに内部のセル(電池の単体)が過熱し、隣のセルも連鎖的に過熱して火災につながる恐れがある。

 アスペンは、GMやトヨタなどの自動車メーカーとサーマルバリアの供給契約を結んでいる。ジョージア州サバンナに近いレジスターに建設される新工場は、年間200万台以上のEV電池に供給できる量のバリアを生産する予定。

 アスペンは、総工費約10億ドルの同工場にこれまで3億ドルを投資しており、完成は2026年後半〜27年前半を見込んでいる。ドナルド・ヤングCEOは「比較的小規模で急成長している当社にとって、エネルギー省の先進技術自動車製造融資プログラムによる資金調達は非常に重要だった」と話している。