Friday, January 31, 2025 6:32 AM

リビアンとVWの合弁、他の自動車メーカーにも技術供給へ

 新興EVメーカーのリビアン(Rivian、カリフォルニア州)とフォルクスワーゲン(VW)が合弁で設立したソフトウェア定義型車両(SDV)のプラットフォーム開発事業は、他の自動車メーカーともソフトウェアと電気的構造の供給について交渉していることが分かった。

 ロイターによると、合弁会社の共同CEOでもあるリビアンのワッシム・ベンセイド最高ソフトウェア責任者はインタビューで「他の多くの自動車メーカーから引き合いがある」と述べた。

 合弁会社は、両社の将来のEV向けに先進的な電気系インフラとリビアンのソフトウェア技術を統合する計画で、VWは昨年11月、合弁への58億ドルの投資に合意している。

 EV需要が減速する中、リビアンは合弁事業によって数量に関するサプライヤーとの交渉が有利になり、コストを減らすことができる。一方、VWや他の自動車メーカーは、長年構築に苦労してきたEV関連の技術やソフトウェアに素早く簡単にアクセスできる可能性がある。

 リビアンのアーキテクチャーは、電子制御ユニットの数を減らし、配線を大幅に減らすことで車を軽量化し、製造工程を簡素化する。この技術は、スマートフォンのようにソフトウェアを無線更新できるSDVを造るための核となる。

 ベンサイド氏は「需要はある」と述べ、2027年までの優先課題として、小型で安いリビアンの電動SUV「R2」の展開と、他のVWブランドへの技術統合を挙げた。同氏は「他の自動車メーカーからも打診があり、私たちは将来的にそれをサポートする方法を考えようとしている。この合弁事業は、技術的な飛躍を望む他のどの自動車メーカーにとっても、そのための協業を可能にする重要なパートナーの一つになる」と語った。

 カナダの投資銀行カナコード・ジェニュイティーのアナリストは「この合弁会社は欧米で選ばれるテスラとは別のプラットフォームになる可能性が高い」と指摘し、「リビアンにとっては資本に関する懸念のかなりの部分を軽減するのにも役立つ」とみている。