Monday, February 03, 2025 6:22 AM

エンボテック、AVM強化で中仏2社と戦略提携

 産業用物流サービス向けに自動運転技術を提供しているスイスのエンボテック(Embotech)は、BMWの施設で展開する自動車両誘導システム(AVM)で最先端技術を提供するため、中国の高解像度ライダー(光検知・測距装置)開発大手ヘサイ・テクノロジー(上海禾賽科技)およびフランスの知覚ソフトウェア会社アウトサイト(Outsight)との戦略提携を発表した。

 エンボテックのAVM技術は、BMW社内では「Automated Driving In-Plant(AFW)」として知られ、今回の提携は自動運転技術とセンシング技術の業界リーダーによる協業となる。

 ヘサイのプレスリリースによると、エンボテックは、BMWが最近発表したAFWシリーズの運用と世界的展開におけるシステムプロバイダーで、アウトサイトはBMWの生産施設内で自車両と周囲の障害物を追跡する先進的なライダー・ソフトウェア・プラットフォームで重要な役割を果たし、ヘサイはAVMシステムの「目」となる業界最先端のライダーを供給する。

 エンボテックのAVM技術は、最初にディンゴルフィン工場のBMW「5シリーズ」および「7シリーズ」に導入された。現在はライプツィヒ工場でMINI「カントリーマン」などのモデルにも使われている。

 ディンゴルフィン工場では、新車が組立区域から短距離テストコースを経て、仕上げ区域までの1キロメートル(km)を超えるルートをドライバーなしで完全自律走行している。車両が生産ラインから出ると、工場は車両との安全な通信接続を確立し、品質保証テストドライブの間、車両の動きを制御する。この方法なら、車が最終的な駐車場所に到着した後、作業員を生産ラインに戻す必要がなくなる。

 エンボテック、アウトサイト、ヘサイの3社は、それぞれの分野の世界的なリーダーとしてライダーや認識ソリューションの革新を推進しており、自動運転用のライダーと知覚ソリューションの共同開発で数年前から協力してきた。