Thursday, November 20, 2025 6:26 AM

モレックス、EV向け高電圧コネクターを発売

 コネクターや光ファイバーの製造大手モレックス(Molex、イリノイ州)は、EVおよびプラグインハイブリッド車(PHV)における安全で信頼性が高く効率的な電気接続を実現するため、補機および主要高電圧システム向けの高電圧コネクター「eHV」シリーズを展開する。

 PRニューズワイヤーによると、同社はシリーズ第1弾として、高電圧コネクター「eHV60」を発表した。DC/DCコンバーター、オンボードチャージャー、電動コンプレッサー、eアクスルなど高電圧の補機に適している。

 eHV60は、USCAR-2やLV215といった車載用ワイヤハーネスコネクターの厳格な規格に準拠し、従来品と互換性を持つドロップイン代替品として設計されているため、自動車メーカーやティア1サプライヤーはデュアルソーシングが可能になり、導入リスクが低減され、プログラムの立ち上げを迅速化できる。

 さらに、eHV60は既存製品より最大30%小型化され、狭いスペースでも容易に導入が可能。また、シールド構造により電磁干渉(EMI)から強固に保護され、高電圧環境における信号の完全性とシステム安全性を確保する。補機高電圧システムとして、1000V/64A(80℃)に対応し、システムコンポーネント間の安全・確実・効率的な高電圧接続を確立する。

 モレックスは新しいeHVファミリーの設計から製造までのすべてを管理し、北米・欧州・アジアの施設を活用して地域ごとの生産と迅速な対応、地域規格への準拠を確保する。強固なサプライチェーン(供給網)と、高度な金型およびめっき技術は、設計の柔軟性や、部品・材料(BOM)コストの低減にも寄与する。

 さらに、モレックスのバスバー、バッテリーインターコネクト、ケーブル、カスタムヘッダー、48V自動車用システムなどと統合することで、高性能ですぐに使えるパワー配電システムの構築が容易になる。