Monday, September 14, 2026 7:00 AM

SDV、自動車業界に大変革〜製造から修理まで

 ソフトウェア定義型車両(SDV)は、自動車を「ハードウェア中心の機械」から「ソフトウェアによって継続的に進化するデジタル製品」に変えると同時に、車両の設計、製造、販売、保守の方法を根本から変えつつある。

◇年間最大2兆ドルの価値創出

 オートモーティブ・ニュースによると、SDVがもたらす変革は、自動駐車のような低速域の自動運転から集中型コンピューティング、OTAアップデート(無線更新)、修理・アフターサービスの体系、企業間提携、サイバーセキュリティーまで、自動車関連のあらゆる領域に及んでいる。KPMGインターナショナルは「SDVは2030年代半ばまでに業界に年間最大2兆ドルの価値をもたらす可能性がある」と予想している。

 一方、この変化は新しい競争やコスト構造、脆弱(ぜいじゃく)性も生んでおり、自動車メーカーは対応を模索している段階にある。例えば、SDV化は車両の電子アーキテクチャーを大きく変え、従来は機能ごとに100個以上の電子制御ユニット(ECU)が搭載されていたが、SDVでは車両の前後左右など物理的な場所ごとに電子機器をまとめ、少数のゾーン・コントローラーと高性能な中央コンピューターで制御する。これで配線が大幅に短縮・軽量化され、製造コストの削減や自動化、ソフトウェア更新の容易化が可能になる。

 また、車をディーラーに持ち込むことなく、無線更新によってソフトの不具合の修正、バッテリー寿命の改善、安全機能の追加などができる。インド拠点の調査会社フォーチュン・ビジネス・インサイツ(FBI)は、自動車のOTAアップデート市場は現在の53億ドルから34年には約220億ドルに成長すると予測する。