Wednesday, December 14, 2016 10:02 AM

次世代のマイルドハイブリッドが台頭

 燃費規制の厳格化を背景に新たなマイルドハイブリッド技術の需要が拡大する見通しだ。

 デトロイト・ニューズによると、「48ボルト(V)」システムを採用するマイルドハイブリッドは、回生ブレーキやアイドリングストップといった燃費節約技術の効果を高める。旧来の12Vシステムに約1000〜2000ドルのコストが上乗せされるが、数千ドルを要するフルハイブリッドの70%を超える見返りが期待できる。

 マイルドハイブリッドは3つの主要部品で構成される。1つは電気モータ/ジェネレータで、電力を供給する従来のオルタネータの役割を担うと同時に、性能をアシストする発電機として稼働できる。2つ目は増加する電機部品に電力を供給できるよう蓄電する大型の48V電池で、3つ目がターボチャージャーの課題である「ターボラグ」を抑制する電動スーパーチャージャーだ。

 IHSオートモーティブによると、48Vシステムの売上高が2025年までに、現在のほぼゼロから1350万ドルに達する見通しだ。

 同年までに54.5mpgの企業平均燃費(CAFE)の順守を義務付けられる自動車メーカーは、これまでマイルドハイブリッドの各種機能を活用する一方、完全な48Vシステムは採用してこなかった。

 現代自動車は採用を発表していないが、マイケル・オブライエン副社長は「かなり前向きに検討している」と語った。

 部品業界ではヴァレオとデルファイが主要サプライヤーと目されている。ヴァレオの48Vシステムと電動スーパーチャージャーは、欧州で販売中の「アウディSQ7」SUVでデビューした。デルファイはメーカー2社と連携中で、18カ月以内の生産開始を見込んでいる。