Wednesday, January 04, 2017 4:50 PM

「対テロ法改正しない」 トルコ、EUをけん制

 トルコ最大都市イスタンブールのナイトクラブで起きた銃乱射テロを受け、トルコのチェリキ欧州連合(EU)相は4日、人権侵害を引き起こしているとの批判がある対テロ法を改正しない方針を明らかにした。トルコ政府は国民のEUへの査証(ビザ)なし渡航を要求しているが、EUは同法改正が条件としており、EU側の対応に注目が集まる。

 アナトリア通信によると、チェリキ氏はトルコ首都アンカラでの記者会見で「対テロ法を変える可能性はない。変更すれば、トルコだけでなく欧州の治安も危機にさらされる」と強調した。

 トルコの対テロ法は「テロ」を幅広く定義。政権を批判する学者やジャーナリストが「テロをあおった」として拘束されるケースもあり、EU側は「表現の自由」や「人権」の観点から見直しを求めている。(共同)