Thursday, June 16, 2016 11:14 AM

マイクロソフト・オフィスに人工知能〜「分解可能」型の検索機能が将来像

 マイクロソフト(Microsoft)「オフィス(Office)」の製品開発に携わる幹部は、人工知能を活用した検索機能の強化を含め、将来のオフィスの方向性を明らかにした。

 コンピュータワールドによると、オフィスのジュリー・ラーソン=グリーン最高体験責任者は先日、ブルームバーグが主催した会議に出席し、「ツールの機能を隅々まで熟知したいと思う人はいない」「利用者は何かを達成するためにツールを使っている」と述べた。

 人工知能によって「分解可能の」書類や図表類を検索できるようにすることで、探している部分をすぐに見つけ出せる機能が、同氏の話すオフィスの将来の姿だ。書類の構成部分を個別にとらえて検索可能にすることによって、たとえば、電子メールに組み込まれた図や表を見つけ出せるようになる。

 マイクロソフトは、人工知能を活用した機能を最新版のオフィスにすでに導入している。探している機能を簡単に見つけられるようにする機能だ。

 ラーソン=グリーン氏は、マイクロソフトに20年以上勤務しており、現在のオフィスに使われている「リボン」機能の設計班を率いたことで知られる。

 同氏は最近、オフィス開発班を担当内容ごとの構成に再編し、アプリケーションごとの垣根を取り払った。「パワーポイント」や「ワード」といった各アプリケーションの開発者らが、アプリケーション間の相互機能を理解できるようにするのが狙いだ。

 同氏の構想は、マイクロソフトがオフィスに投入してきた新製品の方向性と重なっている。たとえば、協業支援サービスの「ギグジャム(GigJam)」では、さまざまのソースから情報を引き出し、複数の利用者がセールスフォースの製品記録を同時に参照しながら電子メールの本文を共同で執筆するといったことができる。

 また、マイクロソフトが先に発表したリンクトイン買収計画が、今後のスマート・オフィスの進化にどう影響するかも興味深いところだ。

http://www.computerworld.com/article/3084257/enterprise-applications/the-future-of-office-may-lie-in-decomposable-documents.html