Friday, March 03, 2017 10:04 AM

真珠湾基地にマイクログリッド研究所を開設へ

 米軍基地の電力需要に応えることを目的とした再生可能エネルギーのマイクログリッド研究所がオアフ島(ハワイ州)の真珠湾(パール・ハーバー)に建設される。

 同研究所は、パシフィック・エネルギー・アシュアランス&レジリエンシー・ラボラトリー(Pacific Energy Assurance and Resiliency Laboratory)、頭文字を取ってパール(PEARL)と呼ばれる。

 エネルギー・マネジャー・トゥデイ誌によると、空軍研究所の高度電力技術局とハワイ州の高度輸送交通技術センターがパールの設計に共同で着手した。

 パールは、研究者が再生可能エネルギーの発電、蓄電、制御の技術を評価する目的で使われる。水素燃料電池や廃棄物ガス化発電、風力タービン、蓄電池、太陽光発電システムといった技術を実演するほか、サイバーセキュリティーも研究対象にする。

 ハワイ州の高度輸送交通技術センターは、空軍との協力契約を交わしたうえで、カンザス・シティーにある建築設計事務所バーンズ&マクドーネル(Burns & McDonnell)に当初の設計を150万ドルで依頼した。

 空軍と海軍の基地を統合したパール・ハーバー・ヒッカム統合基地に設置される同研究所には、ハワイ州空軍、連邦州兵局、空軍と海軍の土木工学担当局が参画しており、6基のマイクログリッドの設計提案にも携わっている。

 「マイクログリッドは、エネルギーの組み合わせを構成する重要な要素」「安全かつ信頼性の高いエネルギーを国防総省の施設に提供する」と、空軍の事業管理責任者ケヴィン・スピッツァー氏は述べた。

 空軍は最近、マイクログリッド技術を重視するようになっている。パールのようなマイクログリッドは、非常事態時にも信頼性の高いエネルギー供給体制を確立する。それと同時に、化石燃料の使用と廃棄物の排出を削減するという空軍の全般的目標に沿っている、と同氏は説明している。

 ハワイ州では、再生可能エネルギーの構成比を2045年までに100%にする計画。パール事業はハワイ州のその取り組みにも合致する。

http://www.energymanagertoday.com/pearl-harbor-usaf-hcatt-test-microgrids-military-needs-0167803/