Wednesday, July 13, 2016 11:05 AM

黒人と警察、バランス苦慮 オバマ氏、偏見克服訴え

 オバマ大統領は12日、テキサス州ダラスの銃撃事件の犠牲者になった警官5人の追悼式で人種間の融和を訴えた。黒人社会と警察の対立が深まる中、双方に偏見克服を促すなど黒人初の米大統領としてバランスへの苦慮がうかがわれた。

 「米国は一つの家族だ」。追悼式の演説でそう結束を呼び掛けたオバマ氏。だが「誰もが偏見から自由ではない」とも述べ、「差別的な白人警官」や「犯罪に手を染める黒人」といった互いへの固定観念から脱却する必要性を説いた。

 ダラスの銃撃事件は、他州で起きた警官による2件の黒人射殺に抗議するデモの最中に発生。容疑者は白人警官への報復も示唆していた。黒人射殺に抗議するデモは全米に広がり、一部は暴徒化。先週末の逮捕者は300人以上に上った。(共同)