Monday, June 20, 2016 10:54 AM

カキの繁殖に悪影響 微小プラスチック粒子

 微小なプラスチック粒子(マイクロプラスチック)を含む海水中でカキを飼育すると、卵の数や精子の運動能力が低下し、発生する幼生の数も41%少なくなるとの実験結果をフランス国立海洋開発研究所などの研究チームが20日までにまとめた。

 海洋汚染が問題になっているマイクロプラスチックが、海産物に悪影響を及ぼす可能性を示す結果として注目される。チームは「(今回は水槽内での実験だが)カキの繁殖への影響が実際に起きていることも考えられる」としている。

 チームは、直径2マイクロメートル(マイクロは100万分の1)と、6マイクロメートルのポリスチレンの粒子を1リットル当たり0.023ミリグラム含む海水を入れた水槽でマガキを2カ月間飼育し、繁殖などへの影響を調べた。この大きさの粒子が海の中にどれだけあるか調査したデータは少ないが、実際の環境中でも十分あり得る濃度という。(共同)