Wednesday, February 14, 2018 10:53 AM

首相、裁量労働の答弁撤回 厚労省調査に疑義、陳謝

 安倍晋三首相は14日の衆院予算委員会で、今国会に提出予定の働き方改革関連法案に含まれる裁量労働制を巡り、働く時間の縮減効果をアピールしていた過去の発言について「私の答弁を撤回するとともに、おわび申し上げたい」と陳謝した。根拠としていた厚生労働省の調査の信頼性に疑義が生じ、野党側が撤回を求めていた。立憲民主党の枝野幸男代表は記者団に「法案の提出方針を撤回すべきだ」と述べた。

 裁量労働制は実際に働いた時間にかかわらず、事前に決めた分だけ働いたと見なす仕組み。政府は法案に対象業務の拡大を盛り込む方針だが、答弁撤回で制度の根本的な評価が揺らいだ。

 野党は同日の衆院予算委員会理事会で集中審議の実施を要求した。与党側は検討する考えを示し、結論を持ち帰った。(共同)