Friday, March 09, 2018 11:21 AM

WTO提訴を再確認 EU、報復関税も

 トランプ大統領が鉄鋼などの輸入制限の月内発動を命じる文書に署名したことを巡り、欧州連合(EU)のマルムストローム欧州委員(通商担当)は9日、ブリュッセルでの講演で、EUが制限対象から除外されなければ世界貿易機関(WTO)への提訴などを行う考えを確認した。

 マルムストローム氏は「WTOルールに(米国が)従っていないのは明白。可能なら他の友好国とともにWTOに訴える」と強調。米国の関税と「バランスを取るため」の報復関税や、欧州に流れ込む鉄鋼などに対する緊急輸入制限(セーフガード)も発動する構えを示した。

 同氏は一方で「われわれは除外されるよう期待している」とも述べた。さらに「EUにとって、対話が常に最初の選択肢」だとして、10日に世耕弘成経済産業相とともに、ブリュッセルを訪れるライトハイザー米通商代表部(USTR)代表に米側の意図などの説明を求める方針だ。(共同)