Friday, May 04, 2018 12:42 PM

社会問題に笑い生かす ノーベル平和賞のユヌス氏

 ノーベル平和賞を受賞したバングラデシュの経済学者ムハマド・ユヌス氏(77)が、多数のお笑い芸人を擁する吉本興業とタッグを組み、47都道府県を拠点にソーシャルビジネスに乗り出した。来日したユヌス氏はインタビューに応じ、「まずは人々が自身や周囲が抱える課題に「気づく」ことが重要。芸人の笑いを交えたコミュニケーションが大いに生かされるだろう」と期待を寄せる。

 ソーシャルビジネスとは、社会問題の解決を図る事業。ユヌス氏は自身が設立したグラミン銀行による無担保少額融資で貧困層の救済に尽力し、2006年にノーベル平和賞を受賞した。新事業は吉本興業からの提案に応じた形で、ユヌス氏は「斬新で説得力があり、ワクワクした」と語る。

 吉本興業は2月に子会社「ユヌス・よしもとソーシャルアクション株式会社」を設立。各都道府県に移住し活躍する「住みます芸人」が、賛同企業などと協力し、地元が抱える高齢化や農業の後継者不足問題などの解決を図る事業を始めた。(共同)