Wednesday, May 09, 2018 11:02 AM

イランで対米強硬論急拡大 国会議事堂で星条旗炎上

 「米国に死を」。トランプ大統領の核合意離脱表明から一夜明けた9日、イラン国内では対米強硬論が急速に広がった。首都テヘランの国会議事堂では、核合意の条文が記された資料と星条旗が燃やされるパフォーマンスも。国民は「生活はどうなるのか」と今後の暮らしに不安を募らせた。

 トランプ政権を念頭に、ラリジャニ国会議長が「卑しく、強欲で、無節操な敵」に立ち向かおうと国民に呼び掛けた国会議事堂。星条旗に火が放たれ、保守強硬派の議員らが拳を振り上げて反米スローガンを叫んだ。

 イラン指導部に直結する革命防衛隊のジャファリ司令官は「米国が信頼に値しないと改めて示された」と不信感を強調。穏健派ロウハニ政権は米国抜きの核合意存続が可能か欧州などと交渉する方針だが、米国寄りの欧州は十分な役割を発揮できないと言い切った。(共同)