Thursday, May 17, 2018 10:48 AM
輸入制限除外へWTO通知 政府、米国に対抗措置検討
政府が米国の鉄鋼輸入制限に関する対抗措置の検討を、世界貿易機関(WTO)に近く通知する方向で調整していることが17日分かった。輸入制限の適用除外を求め米国をけん制し、日米の新たな通商協議を有利に運ぶ思惑もあるとみられる。
WTOのルールでは、自国産業を保護する目的で関税の引き上げが行われた場合、他の国は影響を相殺するために同等の関税措置を取ることが認められている。今回の通知はその手続きの第一歩となる。WTOの中に設置された機関に対し、加盟国同士の貿易上の紛争解決を訴えるWTO提訴とは異なる。
対抗措置の規模は、米国の輸入制限に伴う追加関税分の500億円程度を念頭に検討するが、関税引き上げの対象とする具体的な品目は明示しない方向だ。政府関係者は「実際に関税を上げるかどうかは、今後の状況を見極めて判断する」としている。(共同)
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