Tuesday, May 22, 2018 11:44 AM

傷害罪「けが目的」焦点 指導者立件にはハードル

 アメリカンフットボールの試合で悪質なタックルをした選手と、それを指示した監督やコーチは刑事責任を問われるのかー。警視庁は傷害容疑を視野に捜査するが、検察幹部や専門家の間では、相手にけがをさせることを目的にしたタックルは罪に問えるとする声が多い一方、指導者の立件にはハードルがあるとの意見が聞かれた。

 刑法は「法令または正当な業務による行為は、罰しない」と定めており、アメフットのタックルは本来「正当行為」に当たるとされる。

 しかし、日本大の宮川泰介選手のタックルについて、ある検察幹部は「(関西学院大の選手に)けがをさせる意図があったのは明らかだ」として、傷害容疑での立件は可能との立場。別の幹部も「競技の最中だと行為の故意性や悪質性がうやむやになりがちだが、(タックルの場面を写した)映像が残っており、立件は難しくない」と話す。(共同)