Friday, June 08, 2018 11:17 AM

イラン全土で反米デモ 核合意離脱表明から1カ月

 イラン全土で8日、国是の反米や反イスラエルを訴える恒例の大規模デモが開かれた。対イラン強硬政策を推進するトランプ政権が核合意からの離脱を表明してちょうど1カ月が経過したことも重なり、参加者らは「米国に死を」とのスローガンを叫び、敵対姿勢を改めて強調した。

 首都テヘランでは、保守強硬派に動員されたとみられる大勢の人々が最高指導者ハメネイ師の肖像や「米国をぶっつぶせ」との文字が描かれたポスターを手に行進。抗議の意思を込め、トランプ大統領のコスプレを披露する若者もいた。

 イランは2015年に核合意で欧米の制裁解除と引き換えに核開発の大幅制限に同意したが、トランプ政権は今年5月8日に制裁の再発動を表明。デモに参加した研究者ルホラ・マフダビさん(28)は「不景気で苦しいのは不公正な米国のせいだ」と憤る。イランもウラン濃縮活動の拡大に向けた準備作業に着手し、緊張が高まっている。(共同)