Friday, June 08, 2018 11:17 AM

セクハラ禁止、条約明記へ ILO総会が方針採択

 国際労働機関(ILO)総会は8日、職場でのセクハラを含むハラスメントをなくすため、拘束力を持つ条約を制定すべきだとした委員会報告を採択した。報告はあらゆる形態の暴力とハラスメント禁止を明記。世界各地で性被害を告発する「#MeToo」(「私も」の意)運動が広がる中、国際社会は職場でのセクハラ全面禁止に踏み出す。

 ILOは今後、条約の具体的な内容を協議し、来年の総会でハラスメント対策として初の国際基準となる条約制定を目指す。また社会規範の異なる各国の事情に合わせ、実効性を担保するため勧告も作成し、条約を補完する。

 総会では採択に先立ち、各国代表らが意見を表明した。欧州連合(EU)代表は、報告は「来年の議論への素晴らしい土台となる」と強調。アフリカ諸国を代表したウガンダも採択を支持したが、国により社会規範が違い、報告内容には議論の余地があるとも述べた。(共同)