Wednesday, June 13, 2018 11:25 AM

ロシア、W杯テロ阻止へ厳戒 IS支持者が攻撃呼び掛け

 14日に開幕するサッカーのワールドカップ(W杯)で、開催国ロシアはテロ阻止へ厳戒態勢で臨む。過激派組織「イスラム国」(IS)の支持者がウェブサイトで、W杯を標的にした車両や銃器を使ったテロを呼び掛けているとして、治安機関や軍は試合会場がある11都市を中心に警戒を強めている。

 ロシア当局は、かつてテロや紛争が続いた南部チェチェン共和国など北カフカス地域で反政府武装勢力の掃討作戦を継続。2010年3月のモスクワ地下鉄連続爆破や、11年1月のモスクワ郊外ドモジェドボ国際空港での爆破テロなどに関与したとされる過激派のドク・ウマロフ司令官も昨年までに死亡が確認され、テロの危険性は大幅に低減したとされる。

 一方、シリア内戦にISを支援するためロシアから参加した戦闘員約9千人(国防省推計)の一部が帰国したとされ、当局は潜在的なテロリストとして警戒。インターネットを通じて過激思想の影響を受けた「ローンウルフ(一匹おおかみ)」型の単独犯テロにも備え、街頭での身分証検査などを強化している。(共同)