Friday, July 06, 2018 11:13 AM

パキスタン元首相に有罪 パナマ文書発端の汚職事件

 パキスタンの汚職担当の裁判所は6日、タックスヘイブン(租税回避地)の実態を暴いた「パナマ文書」を発端とする汚職事件で、元首相のシャリフ被告(68)に禁錮10年の有罪判決を言い渡した。被告は無罪を訴え、与党パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派=PML(N)=とその支持者に影響力を維持していた。同国では25日に総選挙が予定されており、PML(N)は直前に大きな打撃を受けた形だ。

 国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が2016年に報じたパナマ文書問題で、被告の子どもらが英領バージン諸島の法人を通じ、秘密裏にロンドンにある高級マンションを取得したことなどが指摘された。

 判決は、被告が汚職による資金でこのマンションを取得したと認定した。被告は病気療養中の妻に付き添ってロンドンに滞在中で、裁判所には出廷しなかった。(共同)