Thursday, July 12, 2018 10:51 AM

ウォルマート、西友売却へ 人口減の日本市場撤退

 流通大手ウォルマートが傘下の国内スーパー大手西友(東京)を売却する方針を固めたことが12日、分かった。インターネット通販大手アマゾン・コムとの競争で大型投資をデジタル分野に集中しており、人口減少などで成長余力が乏しい日本市場からの撤退を決めたようだ。売却先には、国内流通大手や投資ファンド、総合商社などが取り沙汰される。西友の業績は低迷しており、スムーズな売却に向け、店舗の統廃合を加速させる可能性がある。

 関係者によると、ウォルマート側は国内の流通大手や投資ファンドなどに売却の打診を始めた。売却額は3000億〜5000億円に上る可能性がある。ただ、全国展開しているため規模が大きく、店舗の老朽化で改修費用もかかることから、交渉の先行きは不透明だ。

 ウォルマートはネット通販に力を入れており、国内では楽天と西友が生鮮食品のネット通販スーパーで提携。一方、業績不振に陥っている米国や中南米などの店舗の閉鎖を進め、採算の改善を目指している。(共同)