Monday, July 23, 2018 10:44 AM

緩和の副作用対策を検討へ 日銀、長期金利は急上昇

 日銀の大規模金融緩和が長期化する中、副作用への懸念から現行政策が修正されるとの観測が強まり、23日の国債市場で長期金利が急上昇した。日銀は30、31日に開く金融政策決定会合で副作用対策の検討を本格化させる見通しだが、金利上昇で円高が進めば、デフレ脱却がさらに遠のくため、難しい対応を迫られそうだ。

 日銀は23日、固定の利回りを指定した上で国債を無制限に買い入れ、金利の上昇を抑える「指し値オペ(公開市場操作)」を24日に実施すると通知した。通知は今年2月2日以来で、5回目となる。23日の国債市場で一時、0.090%まで上昇した長期金利を抑え込む狙いとみられる。

 残存期間が5年超10年以下で長期金利の指標である新発10年債は利回り0.110%で無制限に買い入れるとしたが、応札を申し出た金融機関はなかった。(共同)