Monday, July 30, 2018 10:44 AM

カンボジア、独裁固まる 欧米批判、中国傾斜に懸念

 29日投開票されたカンボジア下院選で、与党カンボジア人民党が125の全議席を獲得する可能性が30日、浮上した。上院は既に与党が全議席を占めており、実現すれば人民党の独裁体制が固まることになる。フン・セン首相の強権を批判する欧米からの風当たりがさらに強まり、カンボジアが中国にさらに傾斜する懸念が強まった。

 カンボジアでは前回2013年の下院選と昨年の地方選で野党カンボジア救国党が躍進。危機感を強めた政権は党首逮捕や党解散命令といった強硬措置で弾圧してきた。

 救国党不在で実施された今回の下院選には与党を含め20党が参加。与党関係者は30日、得票率が暫定集計で約78%となり、自党が全議席を占める見通しになったと明らかにした。115議席程度との情報もあるが、それでも下院の9割を超す。(共同)