Tuesday, August 07, 2018 10:50 AM

イラン、強硬派台頭も 合意維持にくすぶる反対論

 核合意離脱に伴う対イラン制裁を一部再発動した米国に対し、イランのロウハニ大統領は、米国を除いた英仏独中ロとの枠組みで合意を守る方針だ。しかし国内の景気低迷は深刻で、「何の経済的恩恵もない合意は破棄すべきだ」とする反米保守強硬派が台頭しつつある。

 ロウハニ師は6日の国営イラン放送のインタビューで「米国は後悔することになる」と批判する一方、欧州企業への米制裁の無力化を図る「ブロッキング規則」発動を決めた欧州連合(EU)を称賛した。今後も欧州側と連携を進める考えだ。

 ただ、司法当局や革命防衛隊を核にした反米の保守強硬派は、保守穏健派であるロウハニ師の合意維持の方針に公然と反対論を唱えている。強硬派のライシ前検事総長は「われわれは核合意に縛られる囚人の立場に甘んじてはいけない」と主張し、離脱を訴える。(共同)