Wednesday, August 08, 2018 10:56 AM

入試不正、組織ぐるみか 東京医大の調査委指摘

 東京医科大の内部調査委員会が7日に公表した報告書は、受験生への加点などの入試不正について、主導した前理事長臼井正彦被告(77)=贈賄罪で在宅起訴=と、前学長鈴木衛被告(69)=同=だけでなく、入試委員会のメンバーも知っていた可能性を示した。幹部は組織的関与を否定するが、同窓生の子弟の合格依頼が多かったこともうかがえ、大学関係者の間で、ある程度知られていた疑いも強まる。

 文部科学省は一連の問題を受け、東京医科大への私学助成を減額させる検討に乗り出した。

 報告書によると、今年の一般入試では、入試委が1次、2次試験ともに合格者を審議して決めた。臼井、鈴木両被告は文科省の前局長佐野太被告(59)=受託収賄罪で起訴=の息子らの得点について加算するよう指示。実務は学務課長と元課長補佐が担い、ごく限られた人数で入試委の審議前に実行したと認定した。(共同)