Tuesday, September 04, 2018 11:30 AM

パリ協定ルール、議論再開 迫る交渉期限、進展期待

 2020年に始まる地球温暖化対策のパリ協定の詳しい実施ルールを話し合う国連気候変動枠組み条約の特別作業部会が4日、タイ・バンコクで開幕した。4〜5月の前回会合で対立が解けなかった多くの論点で議論を再開。交渉期限である今年12月の同条約第24回締約国会議(COP24)を前にした最後の協議の場で、合意に向けた道筋を付けられるかに注目が集まる。

 全体会合で、条約のエスピノサ事務局長は「温暖化など気候変動は、私たちの対策を上回る速さで進行しており、議論を加速させる必要がある」と強調。議長を務めるフィジーのバイニマラマ首相は「温暖化は悪化している。ルール作りを急ぐべきだ」と訴えた。会期は9日まで。

 これまでの交渉は、先進国と発展途上国などの意見の隔たりが大きい。先進国は温室効果ガスの削減目標の設定や実際の削減状況の検証を巡り、全ての国に共通する厳しい内容の統一基準を作るべきだと主張。新興国や途上国は、先進国よりも緩やかな基準や、対策のための資金支援を強く求め、議論は平行線をたどっている。(共同)