Thursday, September 06, 2018 10:53 AM

道内停電、インフラまひ 北海道初、復旧に1週間

 6日に北海道で発生した地震の影響で、道内全ての約295万戸が停電し、各地の役所や交通機関のインフラ機能がストップした。北海道電力によると、北海道電の管内全域が停電(ブラックアウト)するのは初めて。1995年の阪神大震災の約260万戸を超える規模となった。世耕弘成経済産業相は全域の電力の復旧には少なくとも1週間かかるとの見通しを示した。

 北海道電は6日午後に砂川火力発電所3号機(砂川市、出力12万キロワット)を稼働させ、一部地域で電力供給を再開。午後5時現在で約34万戸が復旧したが、約261万戸で停電は続いている。経産省は全域停電について、北海道電が同社最大の火力、苫東厚真火力発電所(厚真町、出力計165万キロワット)が一斉に停止する事態を想定していないことが一因だとの見方を示した。経産省は広い地域で停電が長引くとし、病院などの自家発電機や給油所への燃料供給を急ぐ。懐中電灯やランタンを確保し、道内に輸送する。

 政府や北海道電によると、全域停電は苫東厚真の停止により、道内の電力需給バランスが崩れたことで起きた。電力供給の周波数を一定に保つことができず、他の火力も次々と緊急停止した。(共同)