Tuesday, September 25, 2018 10:40 AM

「なし崩し」理解2割 言葉の正しさ意識強まる

 借金の「なし崩し」や、「げきを飛ばす」の本来の意味を理解している人が2割程度にとどまり、指揮をすることを意味する「采配を振る」を「采配を振るう」と認識している人は5割超を占めることが25日、文化庁の2017年度国語に関する世論調査で分かった。一方で、言葉を大切に思う傾向が強まり「正しく使うべきだ」と考える人は、同じ質問をした9年前より大幅に増えた。

 文化庁は、テレビ番組や書籍などを通して日本語への関心が高まっているとした上で「言葉は時代により変容する。『こうあるべきだ』と硬直的になりすぎ、他人の言葉遣いを責めることは望ましくない」としている。

 選択式で行った調査で、「なし崩し」を「少しずつ返していく」と答えられた人は19.5%。年代別では20代が最多の25.2%となり、70歳以上の24.5%、16〜19歳の22.9%が続いた。「なかったことにする」として捉えている人は65.6%に上った。(共同)