Friday, August 26, 2016 1:09 PM

米成長力向上が鍵 利上げ時期慎重に探る

 米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が26日の講演で、追加利上げに意欲を表明した。ただ、米経済の成長力の低下が利上げの障害になっているとの指摘は多く、成長力の向上が今後、鍵になる。FRBは利上げ時期を慎重に探ることになる。

 米経済の成長率は2008年のリーマン・ショックを境に急低下。FRBのフィッシャー副議長は21日の講演で、1996〜03年は平均3.4%の成長だったが、06〜15年は1.4%にとどまったとの資料を示し、危機感を隠さなかった。

 成長の原動力となる企業の設備投資は16年4〜6月期まで3四半期連続で減少している。FRBが金融政策を決めるために開く連邦公開市場委員会(FOMC)の参加者の間でも、景気の先行きに対する見方は分かれ、早期利上げ論と慎重論が交錯している。(共同)