Friday, October 12, 2018 10:27 AM

医学部入試、複数校不正か 女子や浪人不利、文科省

 柴山昌彦文部科学相は12日の閣議後記者会見で、東京医科大の不正入試を受けて医学部医学科を置く全国の81大学の入試状況を緊急調査したところ、複数の大学で女子や浪人の受験生を不利とするなどの扱いをしていたことが判明し、不正入試が「強く疑われる」と明らかにした。各大学はこれまで不正はないとしており、説明責任が求められそうだ。

 過去6年間の入試で女子の合格率が男子に比べて低かった大学を中心に約30校への訪問調査をした結果、募集要項などで受験生に事前に知らせず、性別や浪人の期間により扱いに差をつけたり、特定の受験生を有利にしたりしたと判断できる資料などが確認された。

 柴山氏は「公正に実施されるべき大学入試で、このような事態に至っていることは問題だ」と強調。一方、扱いに差を設けたことに合理的理由があるかどうかはまだ不明だとして大学名や校数は公表せず、各大学に自主的な発表を求めている。(共同)