Monday, October 22, 2018 10:10 AM

順大医学部で女子不利疑い 面接評価の調整目的

 医学部の不正入試を巡る問題で、順天堂大が合否の最終判定の際に、女子の合格ラインを高く設定するなど不利な扱いをしていた疑いがあることが22日、関係者への取材で分かった。女子の方が高評価になっていた面接試験の点差を調整するためという。既に不正入試が判明している東京医科大を除き、女子が不利益を被っていた疑いが浮上するのは初めて。

 現役生と1浪生を優遇していた昭和大のほかにも、浪人の期間が長い受験生の扱いに差をつけ、不利にしていたと疑われる大学があることも判明。文部科学省は全国81大学が対象の医学部入試の緊急調査で順大などのこうした対応を把握し、説明を求めているもようだ。また近く公表する中間報告で、不正が疑われる複数の事例を示し、全国の大学に注意喚起する。

 順大の一般入試では、英語、数学、理科2科目の1次試験と、2次試験の面接などの成績を総合的に判断し合格者を決定。関係者によると、学科は男女で大きな差はないが、過去に面接で男子より女子の点が高くなる傾向が見られたといい、この差が合否を決定づける主因とならないよう、最終判定時に女子の合格ラインを一律高めに設定し続けるようになった。(共同)