Monday, October 22, 2018 10:10 AM

大林組、清水建設に罰金 リニア工事、東京地裁

 リニア中央新幹線の駅新設工事を巡る談合事件で、独禁法違反(不当な取引制限)の罪に問われた法人としての大林組と清水建設に、東京地裁は22日、それぞれ罰金2億円と1億8000万円の判決(求刑はいずれも罰金2億円)を言い渡した。談合を否認し、公判が始まっていない鹿島、大成建設を含めた大手ゼネコン4社の共謀を認定した。

 鈴木巧裁判長は判決理由で「公共性が極めて高い国家的プロジェクトで、公正かつ自由な競争を大きく阻害した」と指摘。大林と清水が過去に、名古屋市発注の地下鉄工事を巡る談合事件で罰金刑を受けていることから「談合体質は根深い」と述べた。

 大林は独禁法の課徴金減免制度(リーニエンシー)に基づき、公正取引委員会に最初に違反を申告したが、鈴木裁判長は「真相解明に協力したことを考慮しても刑事責任は重い」と結論づけた。(共同)