Thursday, October 25, 2018 10:44 AM

米中対立「20〜30年続く」 ラミーWTO前事務局長

 世界貿易機関(WTO)前事務局長のパスカル・ラミー氏が25日までに共同通信のインタビューに応じた。貿易などを巡る米中対立の長期化は避けられず「今後20〜30年続く可能性がある」と危機感を表明。中国政府が産業補助金を通じて世界市場をゆがめていることなどが火種になっているとして、WTOを通じた解決が進むよう、新たなルール作りを急ぐ必要性を強調した。

 日米欧は補助金問題に加えて、中国が外資規制や行政審査を通じて進出企業に技術移転を強要する不適切な慣行を続けていることを問題視しており、規制改革などをWTOに共同で提案する予定だ。ラミー氏はこうした動きを評価し「新興国にも考えを共有してもらうことが大事だ」と指摘した。

 また各国間の調整をしやすくするため、積極的に関われる権限をWTO事務局に与えることが重要とも訴えた。(共同)