Tuesday, November 27, 2018 9:45 AM

世界の賃金、上昇に陰り ILO、09年以来低水準

 国際労働機関(ILO)は26日、世界の実質賃金の伸びが2017年は1.8%にとどまり、09年以来の低水準になったとする報告書を発表した。実質賃金は08年の金融危機から順調に回復してきたが、特に先進国で陰りが見えてきたとしている。

 ILOのライダー事務局長は「伸びは18年も低迷しそうだ」と指摘。経済成長と生活水準向上の阻害要因になるとして、各国に持続的な賃金上昇の実現を求めた。

 報告書によると、世界136カ国・地域の調査で、物価変動を加味した実質賃金の伸びは16年に2.4%だったが、17年は0・6ポイント下がり09年と同水準となった。(共同)