Thursday, November 29, 2018 9:08 AM

データ改ざん40年前から クボタ、社長ら報酬返上

 クボタは29日、鉄鋼メーカー向けに出荷している生産設備の部品で検査の品質データを改ざんしていた問題で、少なくとも一部の不正は約40年前の1977年には始まっていたとの調査報告書を公表した。同じ製造部門の別の部品でも新たな改ざんが確認され、木股昌俊社長が役員報酬の30%を2カ月返上するなど幹部5人の処分も発表した。

 大阪市で記者会見した木股社長は「取引先をはじめ関係者の皆様に多大なるご心配とご迷惑をお掛けしている。あらためて心よりおわび申し上げる」と謝罪した。

 問題があったのは、製鉄所で金属の塊に圧力を加えて平らな鋼板に加工する行程などに使われる「圧延用ロール」と呼ばれる部品。阪神工場尼崎事業所で製造され、硬さや合金の配合比率で顧客と取り決めた品質基準を満たしていないのに、検査成績書に虚偽のデータを記載するなどしていた。これまで90社への不正な部品の出荷が確認され、第三者調査の結果、少なくとも硬さに関する改ざんは77年には始まっていたと認定した。(共同)