Tuesday, December 04, 2018 9:50 AM

仏、燃料増税6カ月延期 デモ沈静狙う、政権に痛手

 フランスのフィリップ首相は4日、国内で過激化した燃料税引き上げ抗議デモの沈静化を図るため、同国政府が来年1月1日に予定していた燃料税の引き上げを6カ月間延期すると発表した。支持率が低迷する中、地球温暖化対策のため燃料増税の必要性を訴えてきたマクロン政権には手痛い譲歩となった。

 首相は国民向けのテレビ演説で「国民の結束を危機にさらしてまで(1月から)増税するメリットはない」と述べたが、デモ長期化による経済や観光への悪影響が懸念される中、一時的な猶予で収拾を図れるかどうかは不透明だ。

 一方、マクロン大統領は3日、パリで4日に予定していた欧州連合(EU)のユンケル欧州委員長との会談中止を決め、5〜6日に予定したセルビア訪問の延期も同国のブチッチ大統領に伝えた。(共同)