Monday, January 07, 2019 10:02 AM

ソ連のアフガン侵攻擁護 トランプ氏発言で波紋

 トランプ大統領が1979年の旧ソ連によるアフガニスタン侵攻を擁護、従来の政府見解と著しく異なる発言が波紋を広げている。2016年米大統領選にロシア側がトランプ陣営と共謀して介入した疑惑が取り沙汰される中、トランプ氏の対ロ融和姿勢に改めて疑いの目が向けられている。

 「テロリストがロシアに侵入していた。彼らが侵攻したのは正しかったのだ」。2日、ホワイトハウスで行われた今年初の閣議で、トランプ氏はソ連のアフガン侵攻をテロ掃討のためだったと説明。ソ連が崩壊したのは「アフガンの戦闘で破産したからだ」とも語ってみせた。

 米国では、ソ連のアフガン侵攻を冷戦下における共産主義の脅威の象徴とする見方が主流だ。ウォールストリート・ジャーナルは、これを覆す発言に反発。4日付社説で「史実に関するこれほどばかげた米大統領の発言は思い起こせない」と批判し、侵攻はあくまで共産主義政権を支援するためだったと強調。現在もアフガンで米国と共に過激派掃討作戦を展開する同盟国への侮辱だとした。(共同)