Wednesday, January 09, 2019 9:58 AM

18年の難民死者4600人 国連、半数が地中海の遭難

 国際移住機関(IOM)は8日、2018年に密航船の遭難などで死亡・行方不明となった難民・移民は全世界で4592人に上るとの暫定集計値を発表した。約半数に当たる2297人が北アフリカから海路でイタリアなどを目指した地中海での犠牲だった。米国・メキシコ国境での犠牲者も393人を数えた。

 死者・行方不明者は17年の6197人からは2割以上減ったものの、5年連続で3000人を超えた。IMOは「地中海で遭難事故が続き、子どもも犠牲になっている」と指摘、難民らが危険を顧みずに密航に乗り出す状況に変化はないとした。

 地中海ルートでの密航は16年ごろから増加し、遭難事故も相次いだ。しかし欧州各国が難民・移民の受け入れに消極的になったことや、リビアなどの海上での取り締まり強化を受け密航者数は減少傾向にある。(共同)