Wednesday, January 09, 2019 9:59 AM

アルコール検査で替え玉 日航で17年、公表せず

 日航は9日、成田発シカゴ行きの男性機長(59)が2017年12月、乗務前の呼気アルコール検査を、同乗するもう1人の機長(53)に代わりに受けさせた不正があったと発表した。2人は予定通り乗務し、帰国後、替え玉になった機長からの報告で不正が発覚。日航は18年2月、2人を懲戒処分にした。当時は公表せず、一部メディアの取材があったことから今月7日に国土交通省に報告した。

 日航によると、不正があったのは17年12月2日の日航10便ボーイング777で、検査を受けなかった機長は便の統括役だった。成田空港のロッカーに配備されていた予備の機器での検査で、呼気1リットル当たり0.09ミリグラムのアルコールを検出した。

 乗務禁止となる0.1ミリグラムに近い値だったため、不安に思い、正式な検査の際、同乗の機長に身代わりを頼んだ。依頼された機長は、うがいをして本人が検査を受けるよう勧めたが、遅れが出ることを恐れて、替え玉になることを受け入れた。(共同)