Thursday, February 07, 2019 9:08 AM

4島「不法占拠」用いず 北方領土の日、大会声明

 「北方領土の日」の7日、政府や関係団体などが「北方領土返還要求全国大会」を東京都内で開いた。採択した大会アピールでは、例年と異なり北方四島について「不法占拠」との表現を用いなかった。安倍晋三首相は6月の20カ国・地域(G20)首脳会合のため来日するロシアのプーチン大統領と会談し、北方領土問題を含む平和条約締結交渉を前進させたいとの考えを重ねて示した。

 アピールで不法占拠の表現を避けたのは、ロシアが領土の主張を強めている状況を踏まえ、交渉に影響を与えないよう配慮したとみられる。昨年あった「解決がこれ以上長引くことを断じて許すわけにはいかない」との言葉も盛り込まなかった。

 一方で、4島を「わが国固有の領土」と明言し「返還実現を目指す」と強調。「平和条約締結に向けた交渉を後押しする」とした。大会は内閣府と全国知事会など地方6団体、民間団体でつくる実行委員会の主催。(共同)