Thursday, February 28, 2019 8:57 AM

首相、米の決断全面支持 トランプ氏「拉致を提起」

 安倍晋三首相は28日夜、トランプ大統領と電話で会談し、米朝首脳再会談の結果について説明を受けた。トランプ氏は拉致問題について「27日夜の一対一の会談で金正恩朝鮮労働党委員長に提起し、安倍首相のメッセージを明確に伝えた」と伝達。首相は「非核化実現への強い決意の下、安易な譲歩を行わなかったトランプ氏の決断を全面的に支持する」と表明した。両首脳は今回の米朝会談を踏まえ、拉致、核、ミサイル問題の解決に向けて一層緊密に連携していく方針で一致した。

 合意に至らなかった結果を日本が支持するのは、トランプ氏が成果を急ぎ、金氏に想定外の譲歩をしかねないとの懸念があったためだ。

 首相は電話会談後、公邸で記者団に「(27日の)夕食会でもトランプ氏が拉致問題を提起し、首脳間で真剣な議論が行われたと伺った。次は私自身が金氏と向き合わなければいけない」と述べ、日朝首脳会談の実現に意欲を示した。拉致提起への金氏の反応は明らかになっていない。電話会談は約10分間だった。(共同)