Monday, March 11, 2019 10:23 AM

「日本で仕事」だまされた ブータン留学生、窮状訴え

 ブータンからの留学生約500人が、「日本に語学留学すれば、卒業後に日本で仕事を紹介する。稼げる」と日本や現地のブローカーに勧誘を受けて来日したが、実態は異なり、だまされたと訴えている。留学生の親らは現地で被害者団体を結成し、11日、来日した顧問弁護士が東京都内で記者会見した。留学費用の返済や学費などのために過重なアルバイトを余儀なくされ、困窮しているという。

 会見した弁護士のナワン・トブゲイさんや支援団体によると、2017年から1年間で734人が語学留学。「卒業すれば年間460万円まで稼げる仕事を紹介する」という契約書もあったが、実際は紹介されなかった。留学には現地の特定のエージェントを通すしかなく、総費用は約120万円。現地では公務員の年収の約2倍に当たるという。

 加えて日本語学校の学費年間約80万円や生活費もかかるため、アルバイトを掛け持ちし、留学生に認められている労働時間の上限週28時間を超えて働く人もいる。過重労働のため勉強する時間がなく、疲労やストレスから20人以上が結核にかかったという。(共同)