Wednesday, March 13, 2019 10:28 AM

EU離脱案、再び大差否決 「合意なし」に強まる警戒

 英下院(定数650)は12日、1月に否決した欧州連合(EU)離脱合意案を、賛成242票、反対391票の大差で再び否決した。メイ首相は、英側が望む条項などを盛り込んだ付属文書をEUとまとめ、合意案に追加したが、離脱強硬派の懸念を解消できなかった。EUは、経済や社会に混乱をもたらす「合意なき離脱」への警戒を強めた。

 否決を受け、下院は13日夜(日本時間14日未明)、離脱条件の合意がないまま予定通り29日に離脱する是非について採決する。否決されれば、14日に離脱日延期の是非を採決する予定。合意なき離脱を回避すべきだとの議員は多く、離脱は延期される公算が大きい。合意に基づき英国が29日に円滑に離脱する可能性は事実上消滅した。

 延期にはEU27加盟国の了承が必要。延期期限は6月末との見方もあるが、延期されても下院が合意案を承認する見通しは立たず、「合意なし」への懸念は依然残る。メイ氏に対する議会の辞任圧力も強まってきた。(共同)